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朱紅い雫とは

ファルコムの英雄伝説シリーズの4作目で、ガガーブトリロジーの2作目です。英雄伝説の1~2はイセルハーサ編、3~5はガガーブトリロジーと呼ばれています。イセルハーサ編とガガーブトリロジーの間に世界の繋がりはありません。

このゲームはPC-9801では3の白き魔女の次に発売されましたが、Windowsでは5の海の檻歌よりも後に発売されました。したがって、ゲームシステムでは海の檻歌に近くなっています。また、ゲームの完成度はガガーブ三部作の中では最も高くなっています。

PC-9801版ではパーティを自由に編成できたり、オープンシナリオを好きな順番でプレイできたりしたのですが、このWindows版ではパーティの編成はシナリオに従って強制的に決められており、ユーザーが自由にパーティを組むことはできません。また、オープンシナリオはなくなり、一本道アドベンチャーになってしまいました。そのかわり、PC-9801版では鬼のようだった難易度がWindows版では緩和されています。

英雄伝説シリーズとは



英雄伝説シリーズとは、ドラゴンスレイヤーシリーズの6作目「ドラゴンスレイヤー英雄伝説」から派生したシリーズです。また、英雄伝説VIからはさらに軌跡シリーズという新しいシリーズに派生しています。

ファルコムのゲームは6作目から新しく別のシリーズが派生する傾向にあるようです。軌跡シリーズも次の次あたりから別のシリーズに派生しそうな感じです。 <要出典>

ガガーブトリロジーとは

ガガーブトリロジーとは、「ガガーブ」と呼ばれる巨大な裂け目と、「大蛇の背骨」と呼ばれる巨大な山脈によって分断された3つの地域からなる世界の物語です。

この世界の北西の地域を「エフ・フィルディン」、北東の地域を「ティラスイール」、南の地域を「ヴェルトルーナ」と呼びます。

ガガーブの周辺では海が荒れており、これまでに何人もの冒険家がガガーブの横断を試みましたが戻ってきた者はいなかったとされています。また、大蛇の背骨は巨大な山脈であり、これまで何人もの登山家が大蛇の背骨を越えようと試みましたが、断念したと言われています。

そのため、「エル・フィルディン」「ティラスイール」「ヴェルトルーナ」の住人は、それぞれがガガーブや大蛇の背骨を「世界の果て」と考えており、その先にも別の世界があって人が住んでいるなんて事は想像もしていません。それぞれ自分の住んでいる地域が世界の全てであり、他の地域の存在を知らないまま一生を終える人がほとんどだと言われています。

ガガーブトリロジーでは3つの物語は同じ世界の話ですが、舞台となる地域はそれぞれ異なります。

シリーズNo. タイトル 時代 舞台
4 朱紅い雫 ガガーブ歴937年 エル・フィルディン
5 海の檻歌 ガガーブ歴943年 朱紅い雫の6年後 ヴェルトルーナ
3 白き魔女 ガガーブ歴992年 海の檻歌の49年後 ティラスイール

ストーリー的には、白き魔女と海の檻歌は密接に関係していますが、朱紅い雫と白き魔女・海の檻歌の間にはあまりストーリーの関連性はありません。ただWindows版では海の檻歌との繋がりを若干持たせてあります。

登場人物の中には「ミッシェル・ド・ラップ・ヘブン」のような瞬間移動のできるキャラがいたり、トーマス船長の乗る「プラネトスII世号」のようなガガーブや大蛇の背骨を越える事のできる船があったりもします。そのため一部のキャラは3作ともに出演していたり、複数の作品でプレイヤーのパーティに加わるキャラもいます。


△ミッシェル・ド・ラップ・ヘブンのみが瞬間移動で3つの世界を自由に行き来できる

キャラ 白き魔女 朱紅い雫 海の檻歌
ミッシェル・ド・ラップ・ヘブン
トーマス船長
ルカ副船長
アヴィン
マイル

◎・・・パーティに加わってプレイヤーが操作できる
◯・・・出演あり。

エル・フィルディンとは

このゲーム「朱紅い雫」は、ガガーブの世界の北西の地域「エル・フィルディン」が舞台です。

         

エル・フィルディンはガガーブの3世界のうちもっとも狭い世界です。この地域では国はフィルディン王国が1つあるだけです。また、この国の国王はそれほど権力を持っておらず、事実上国の統治はバルドゥス教会が行っています。

エル・フィルディンに住む人々も、他の2地域の住人と同様 [エル・フィルディン=世界全体] と考えており、そこ以外に人が住んでいると考えている人は少なく、また、他の世界を知らずに一生を終える人がほとんどです。

この物語はバルドゥス教の神殿に保護されて育てられたアヴィンとアイメルの兄妹が、オクトゥム教の襲撃によって別れ別れにさせられ、主人公のアヴィンが17歳になった所から始まります。

白き魔女、海の檻歌は「ラウアールの波」「闇の太陽」「異界の月」と呼ばれる黒い物体(元は同じもの)を消滅させる事が目的でしたが、朱紅い雫ではこれら黒い物体は登場せず、オクトゥム神の復活を阻止する事が目的となっています。

初期設定

Windows版では、インストールした後に、C:\FALCOM\ED4_XP\ED4_ENV.EXEという環境設定用の実行ファイルがインストールされます。



スクリーンモード・・・フルスクリーンかウインドウ表示かを切り替える事ができます。
サーフェイス・・・V-RAM書き込みバッファをビデオカード内のメモリに持つか、メインメモリに持つかを選択できます。グラボによってはメインメモリよりも高速なRAMを積んでいる場合があり(例えば、PCのメインメモリはDDR2だけど、グラボのメモリはDDR4とか)、その場合はビデオにした方が高速で動作します。
Direct3D・・・グラボによってはDirect3Dという機能が搭載されているものがあり、その場合ONにすると3Dが高速になります。
フレームレート・・・1秒間に何枚描画するか。x4にすると描画枚数が4倍になり、キャラの動きがとってもなめらかになるのですが、よっぽど速いPC+高性能グラボじゃないと動作が遅くなります。大抵はFix(自動判別)にします。
メッセージウェイト・・・0でなしになります。大抵は0で良いのですが、PCが早すぎてメッセージが読めない場合はここの数字を高くします。

ゲームが起動した後も、メニューから同様の設定ができますが、スクリーンモードはゲーム中の設定メニューでは変更できません。



BGMは大抵はWaveで良いのですが、ローランドのSC-88シリーズやYAMAHAのMUシリーズを外付けしている場合は、これをMidiにするととても良い音が出ます。ただし、BGMが切り替わるたびに5秒ずつ待たされるようになります。海の檻歌の時はそんな事なかったのになぜでしょう?BGM演奏ルーチンを作った担当者が変わったんでしょうか?

フルスクリーンにした時に、画面が拡大されるか、中央に小さく表示されるかは、お使いのビデオカードのドライバーで設定します。という私の動作環境ではその切替ができず、なぜかリフレッシュレートが60ヘルツだと中央に小さく表示され、75ヘルツだと拡大表示になります。理由は不明です。「そういう風に作ってあるから」としか言いようがありません。

ちなみに、海の檻歌ではリフレッシュレートに関係なく、中央に小さく表示されました。朱紅い雫は海の檻歌とは違い、OPロゴが赤っぽくなったり、ゲームの途中で突然画面が緑になったりはしませんでした。どうもファルコムのゲーム・・・というより、Windowsのゲームソフトは環境によって挙動が色々と変わるのですが、原因がいまいちわかりません。作者のみぞ知るといった所でしょうか。

プロローグ

孤児だったアヴィンとアイメルは、カテドラールの寺院に引き取られて育てられていました。アイメルが野良猫を拾って密かに育てていました。そこにオレシア先生が来ました。アイメルは、「ごめんなさい。この子は私が拾ってきたの」と言うと、オレシア先生は「急いで逃げなさい」と言います。

ベリアスなんとか(読めない(以下ベリアス))が襲撃してきました。


エスペリウスが時間を稼いでいる間、アヴィンとアイメルは寺院を脱出しました。


しかしエスペリウスはベリアスに殺され、すぐにアヴィンとアイメルにも迫ってきました。アヴィンは猫のミミを助けるために獣舎から降りてしまい・・・


アイメルとは別れ別れになってしまいました。


その後、アヴィンはウルト村の外れにある見晴らし小屋に住むレミュラスに引き取られました。


アヴィンはウルト村に住むマイルと友達になりました。


アヴィンは、ネフティスの御札に「アイメルに会えますように」とお願いを書いて流しますが、途中で沈んでしまいました。するとマイルが「アヴィンがアイメルに会えますように」と書いて御札を流します。すると今度は奥まで流れていきました。

マイルは去年、「友達ができますように」という願いを書いて流したところ、本当にアヴィンという友達ができたので、マイルの願いはもう叶っていたのでした。

そして時間はあっという間に過ぎ、アヴィンは17歳になりました。

猫のミミがどうなったかは、気にしないでね。

レミュラスは、「妹探しの旅に出る前に、まずは賢者ディナーケンを訪ねるがいい」と言い残して息を引き取りました。

PC-9801版だと「アイメルの居場所はディナーケン様が知っている」だったのですが、Windows版では「アイメルは今、オクトゥム教に命を狙われている。そのため、アイメルの居場所は私も含めて誰にも教えられていない」という事になっています。

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