このエントリーをはてなブックマークに追加

橋本からのメッセージ

事務所がゆう子の襲撃にあった翌日、橋本からテープが送られてきました。


安田の目的が判明した。太平洋戦争末期、安田と中島の所属していた小隊は、ヒトラーからダイヤを日本軍に届ける指令を受けた。しかし、翌日ヒトラーは死んだ。もはや任務に何の意味もなくなってしまった事を知ると、安田と中島はダイヤをそのまま自分らがもらう事にした。小隊長の高浜は真面目な男で、それでも任務を遂行しようとしたため、安田と中島に殺されてしまった。しかし、高浜はダイヤを持っていなかった。ダイヤは同じ小隊にいた小池という人物に託されていたのだ。小池は安田が必死に探しているが、現在もなお行方不明・・・という話でした。

橋本は、上からの圧力でエジプトに左遷されてしまったので、もう捜査には協力できないという事でした。おそらく安田が新聞社に圧力をかけたのでしょう。

いささか話が唐突すぎる気もしますが、とにかくこれで中島が爆弾で安田を殺そうとした理由、そして中島が安田に殺された理由はわかりました。2人は今もなおダイヤを自分のものにしようと企んでいたのでした。しかし、たしかにダイヤは数億円の価値はあるのですが、中島は成金社長、安田は大企業の会長、果たしてそこまで人殺しをしてまで奪い合う価値のあるものなんでしょうか?

とりあえず、高浜隊長の家族に会って話を聞いてみる事にします。

高浜家へ

東京駅にきました。

さっそく新幹線に乗りましょう。

ところが、乗る新幹線を確かめずに乗ると、東北新幹線に乗ってしまい大宮まで行ってしまいます。しかも、五郎はあんまり路線に詳しくないみたいで、埼京線・京浜東北線と乗り継いで東京に戻ります。普通、大宮からだと東北線か高崎線で上野まで行ってから京浜東北線に乗り換えるものなんですけどね。きっと大宮まで埼京線と併走してたんで、赤羽まで埼京線で戻るものだと思ったのでしょう。

っていうか、普通は東海道新幹線の切符じゃ東北新幹線のホームまで入れないハズなんだけど、まあ細かい事はいいでしょう。

ともあれ、今度はちゃんと乗る新幹線を確かめてから乗る事にします。

この売り子さんと同じコマンド何回も何回も何回も・・・・選んでフラグを立てないと話が先に進まないのでけっこう面倒です。まあ博多まで遠いですからな。遠くまで乗ったという感じを出すためには仕方ないでしょう。

博多からタクシーで高浜家まで向かいますが、途中でオカマの運転手に言い寄られて苦労します。
 
ここでも、大変ですが同じコマンドを何度も選んでフラグを立てるしかないですね。

ようやく到着したものの、メーターは17500円。しかし五郎はすっかりこのオカマ運転手に気に入られて1万円にまけてもらった上に、白紙の領収書までもらいました。

ようやく高浜家に着きましたが・・・

高浜隊長の奥さんのようですが、すっかりボケてしまってて話が通じません。どうやら無駄足だったようです。

事務所


事務所に戻ると、音美から小泉ゆう子から電話があったと言われます。

ゆう子から事務所にかけてきた電話に、音美が出てしまった・・・つまり、音美が五郎の事務所の関係者だとバレてしまったと思い、五郎は焦ります。ゆう子はこれまでにも吉川、中島を殺している。目的のためなら平気で人を殺す人物なのです。音美が五郎の事務所の関係者だとわかれば、今度はゆう子は音美を狙うでしょう。

しかし音美は、五郎がゆう子と恋仲になっているのではないかと疑います。五郎はゆう子が殺し屋だと説明しますが、なかなか信じてもらえません。必死の説得の末なんとか音美に理解してもらうと、ゆう子からの電話は事務所にかかってきたものではなく、音美の実家にかかってきたものだと言われます。つまり、音美との接点はまだゆう子にはバレてなかったのでした。

電話の内容は、遺跡の発掘をまた手伝って欲しいというものでした。遺跡の発掘といっても、片っ端からそこら中を掘り返すだけだそうです。そして、遺跡の発掘現場を聞いてみたところ、高浜家のすぐ近くでした。という事は、ゆう子達は高浜が近くの遺跡にダイヤを埋めたと考え、そこを掘り返しているのでしょう。

音美に、当分事務所には来ないように、そして小泉ゆう子には絶対に会わないように念を押すと、再び高浜家に向かいます。

高浜家

ここに来るまでに、また新幹線やらタクシーやらでフラグ立てをしないといけないのですが、ストーリーと関係ないので省略します。

五郎は高浜隊長の奥さんに、自分が東京でおきた新幹線爆破未遂事件に巻き込まれた探偵だという事、東京で中島という男が殺された事を話します。すると、今度はちゃんと話をしてくれます。というか、前回は警戒してボケたフリをしていたのでした。

「終戦直後、高浜は遺跡で発掘作業をしていた。そこに中島と安田がやってきて、高浜の居場所を聞いた。事情をしらなかったワシは、高浜の居場所を2人に教えてしまった。その後、小池が血相をかえてやってきて、高浜が危ないと教えられ、急いで遺跡に向かった。」

「遺跡に着いてすぐに銃声が鳴り響いた。高浜は撃たれて死んでいた。中島と安田は、高浜が軍事機密を漏らしたので処刑したと言って去っていった。その時身を隠していた小池は、自分がここに来た事は誰にも言わないようにと言って去った。」

しかし、高浜夫人は残念ながらダイヤの隠し場所どころか、そんなダイヤがあった事自体を知りませんでした。というより、ダイヤの事を何も聞かされてなかったからこそ、中島や安田に狙われなかったのでしょう。(普段はボケたフリをしてるせいもあるが)

そして、行方不明だった小池からは、時折手紙が届いていると言われます。手紙に書かれていた住所は沖縄。小池はダイヤの隠し場所を知っているはず。五郎は、さっそく沖縄に向かう事にします。

沖縄

ハガキに書かれていた小池の家にやってきました。

この子は小池の孫の唯ちゃんだそうです。「おじいちゃんは海岸にいるわよ」と言われ、海岸に行ってみます。

海岸には1人の老人がいました。

しかし、警戒して何も語ってはくれませんでした。そこで、五郎はこの人が小池であると確信し、一方的に話をする事にしました。

「あなたが小池さんですね。これから私が話すことに違っている所があったら言ってください。終戦間際、あなたのいた小隊はドイツ軍からダイヤを運ぶように命令された。中島と安田はダイヤを持ち逃げしようとした。高浜は最後まで任務を遂行しようとしたため、2人に殺された。私は高浜の奥さん直子さんに会って、その時の悲劇を聞きました。」

すると小池はようやく話をしてくれました。高浜は自分を信じてダイヤを託してくれた。だがあの2人は高浜がダイヤの隠し場所を知っていると思い、高浜を問い詰めた。そして、高浜が口を割らない事に腹を立て、ついには殺してしまった。

と、突然小池は「危ない」と叫ぶと、五郎に覆いかぶさり、そして・・・

「りゅう・・・」という言葉を残し、小池は息を引き取りました。

事務所


事務所に戻ってきましたが、五郎は放心状態でした。五郎は考えました。「おそらく小池を殺したのはゆう子。ゆう子は自分を狙っていた。小池は自分をかばって死んだ」と。

五郎は決意します。こうなったら、絶対に安田より先にダイヤを見つけて、高浜さん、小池さんの無念を晴らしてやると。そして、安田たちの目の前でダイヤを海に投げ捨ててやるんだと。

九州に向かおうとした五郎に音美は言います。もうこれで最後になるかもしれないから、最後に一度だけデートして欲しいと。

バー「ヴィーナス」に来ました。絵は前回と同じなんですが、今回は五郎は向かいに座ってます。「心配するな、絶対無事に帰ってくる」そう告げると、音美は先に帰っていきました。

東京駅に向かうと、駅には小池さんの孫の唯ちゃんがいました。

「がんばってね」と応援されるだけで、特にストーリーとは関係ないようです。

高浜家


今回は新幹線やタクシーのシーンが省略されるので、あの面倒なフラグ立ては必要ないようですね。よかったよかった。

高浜夫人に「りゅう」が付くもので何か心当たりはないかと尋ねると、「たとえ異国で別れ別れになろうとも、ワシらの魂はいつでも一緒だ、と竜地蔵の前で誓い合ったのじゃ」と言われます。

竜地蔵の場所を聞くと、ここから山道を2時間ばかり歩いた先にあるとのこと。さっそくそこに行く事にしますが、その前にこの婆さんから「『足元に注意しろ』これが死んだ主人の口癖じゃ」と言われます。基本的な事をおろそかにするな、という意味だそうですが・・・。

竜地蔵


山道を何時間も歩いて、ようやく竜地蔵に辿り着きました。


足元に注意しろ・・・一体どういう意味だったのでしょか?もしかして、足元に何かがあるという意味だったのではないか?と五郎は考え、足元を掘ってみる事にしました。すると・・・

足元から出てきたのは、竜の模様のついた箱。中には石が入ってました。
 
これはダイヤモンドではないようですが・・・、ダイヤの原石のようです。原石とはいえ、これだけ大きければ相当の値打ちがあるに違いありません。なにはともあれ、安田より先にダイヤを発見しました。五郎は言います。

「はっはっは、ザマーミロ安田。オイボレはお茶でもすすってりゃいいんだよ。」
「いい気なもんね、探偵さん」「誰がお茶をすすってろって?」

安田とゆう子が現れました。どうやら、ずっと後をつけてきたようです。仕方なくダイヤを渡すと、安田は冥土の土産に事件の真相を話します。

「太平洋戦争末期、私のいた小隊はヒトラーからダイヤを東條に届けるよう命令された。だが翌日ヒトラーは死んだ。私と中島はヒトラーとは会わなかった事にして、ダイヤはもらってしまおうと考えた。だが高浜はダイヤをどこかに隠してしまった。後先考えずに行動する中島は、怒って高浜を殺してしまった。君が新幹線に爆弾を持ち込んだ時、中島の仕業だとすぐに見当が付いた。もしあの時、私が新幹線ではなく飛行機に乗っていたら、君は飛行機に爆弾を持ち込まされていただろう。『飛行機でも同じ事』とはそういう事だ。我々に牙を向けたものを私は許さない。私は中島と吉川を殺した。ダイヤはもう私にとっては大した価値はないが、中島にだけは渡したくなかった。」

「君を殺すチャンスはいくらでもあったが、君の調査は常に我々の1歩も2歩も先を行っていた。私の部下に欲しいぐらいだ。だから、君が小池を発見するまで泳がしておく事にした。小池を見つけた時点で君の役割は終わったはずだった。だが、小池は君をかばって死んでしまった。だから、小池からダイヤのありかを聞いていた可能性がある君を、このままダイヤを発見するまで生かしておくしかなくなったのだ。そして君は私の期待通り、ダイヤを発見してくれた。」

「この地蔵をよく見ていれば、君もすぐに気がついたはずだ。」

「この地蔵についているのは、寺のマークではない。ハーケンクロイツではないか。まあ、そんな事はどうでもいい。君には死んでもらう。」

と、その時、ゆう子は突然安田に向けて銃を発射した。

「このダイヤは私がもらうわ。こんな小心者が持っていても何の価値もない。次はあなたの番よ。」突然ゆう子は安田を裏切ってダイヤを横取りしようとしたのです。

と、その時、橋本が現れました。「いようダンナ、久しぶりだな。」

「おお助かったぜ橋本」と思いきや、全然助かってませんで、橋本はいつの間にかゆう子と恋仲になっていたのでした。

そういえば、最初に橋本に会った時は恋人はいないと言っていたのに、JCNに取材に行った時は恋人がいると言ってましたね。おまけに、受付の美和さんが、橋本が来てゆう子と2人でどこかへ出かけたという話をしてました。あの時には既に2人は恋仲になっていたようです。

ゆう子はネオ・ナチスのメンバーで、このダイヤはネオ・ナチスの再建のための軍資金として使うと言います。そして、世界中で戦争を起こして、役に立たない人間をこの世から排除すると言っています。なんとも恐ろしい・・・・

と、そこへ音美が現れ、五郎をかばいます。

「やめて、ゆう子先輩」っていうか、あんたどこから出てきた!?

「先輩は狂ってるわ。地球から不要な人間を排除するですって?そんなの間違ってるわ。」
「音美、あんたはわかってない。人間は自分の事しか考えてない。フロンガスによるオゾン層の破壊、大気汚染、このままでは地球はどんどん汚れていくわ。そんな人間は排除しなければならない。音美、そこをどきなさい」
「嫌よ、絶対に動かないわ。」
「残念ね。それじゃ一緒に死んでもらうわ。」

と、そこにあの刑事が現れました。

「小泉ゆう子だな。吉川竜二・中島正二・小池信夫殺害の容疑、及び、安田信殺害と銃刀法違反の現行犯で逮捕する。」

音美が警察に連絡していたそうです。・・・って事は、五郎が竜地蔵を探しに山道を歩いている間、後ろには6人が後をつけていた事に!?都会の人ごみならともかく、そんなに山道を大勢で歩いていたら普通気づくと思うんだけど。

「甘いわね。この私がみすみす捕まるとでも思ったの?」
そう言うと、ゆう子は止めようとした橋本を道連れに崖から海に飛び込みました。

エピローグ

結局、2人の死体は見つかりませんでした。もしかすると2人は無事で、どこかに逃げたのかもしれません。

一週間後、事務所。


五郎はゆう子の言葉を思い出しました。このままでは地球がどんどん汚染されてしまう、という。ゆう子の言っていた事は間違ってはいません。しかし、やり方が間違っていた、そう五郎は考えました。

「そうだな、オレにもできる事からはじめなくちゃいけない。そうでないと、橋本のダンナが浮かばれないや。」
「そういうワケだから五郎ちゃん、今日からタバコはやめなさい!」
「ええ!なんでそうなるわけ!?」

「嫌とは言わせないわ。地球人類の一人として」


END

最後までプレイしてみて

コマンド選択式アドベンチャーなので、リバイバーとかタイムトンネルのような謎が解けずに進まないという事はないです。そのかわり、フラグ立てがいささか大変な気がします。他のコマンド選択式アドベンチャーと比べても、同じコマンドを何度も繰り返し選択しないと先に進まないので、アドベンチャーゲームのわりには最後までプレイ終えたときにはアクションゲームなみに手が疲れました。

シナリオの終盤でいきなりヒトラーのダイヤが出てきたのがいささか唐突すぎたかもしれません。それまで特にそれらしき伏線もなにもなく、橋本から送られてきたテープにいきなりヒトラー話が出てきたのは、やや強引すぎる印象を受けました。ヒトラーの話が出てくるにしても、もうちょっと、徐々に捜査を進めていく中でその事が判明するという展開が欲しかった気もします。

また、単なる新聞記者だった橋本が、突然平気で人を殺すようなゆう子と共謀するのが不自然に感じました。橋本自体はそれまで何ら罪を犯していないのに、殺人犯と共謀するメリットが感じられませんし、冷徹なゆう子が突然一緒に身投げするほど橋本と深い関係になった事も不自然に感じました。まあ、ラストシーンは身投げしたのではなく身投げに見せかけて逃げたと考えれば、一応は納得はいきますが。

それと安田が「飛行機でも同じ事」と言ってましたが、新幹線と違って飛行機にはそう簡単に時限爆弾なんて持ち込めませんよね。

まあ、細かい事をあげれば色々気になる事はいくつもありますが、ともあれリップスティックアドベンチャーシリーズ1~4の中では2が一番面白かったのは間違いありません。また、特に2はBGMが良かったと思います。グラフィックスは8色200ライン、BGMはFM音源なのでWindows版の4に比べると画質や音質はかなり制限されますが、それでも絵柄や曲自体は2が一番好きでした。
このページの先頭へ