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 ポートピア連続殺人事件


オリジナルの作者はいわずと知れたゆう坊(堀井雄二)。

このゲームを作る事になった発端は、ゆう坊が当時月刊OUTで担当していた「ゆう坊のでたとこまかせ」というコーナーで、投稿者の掲載本数を集計するためにPC-6001を購入した事から始まります。

しかし、結局は集計にはほとんど使わずもっぱらゲームで遊んだりゲームを作ったりするようになり、その時に作ったゲームがこのゲームというわけです。当時の8ビットPCの多くは日本語が半角カナだけで漢字変換もなく、フロッピーもなく、セーブするにしてもテープに記録するものがほとんどで、データーベースとしてはまず使えませんでした。

オリジナルのPC-6001版は、シナリオはもちろん、グラフィックスもプログラミングも全部ゆう坊が担当しています。というか、8ビット機がまだ出たばかりの頃、ゲームといえば1から10まで一人の人間が作る事はそう珍しい事ではありませんでした。ドラゴンクエストのような、キャラデザに鳥山明氏、音楽にすぎやまこういち氏が担当するといった豪華スタッフでゲームを制作するようになるのは、かなり後になってからです。

FM-7版のプログラムはT.Ikawa氏。T.Ikawa氏は同じENIXから発売された「不思議な旅」というゲームでも担当している事から、ENIXのFM-7担当のプログラマではないかと思われます。

オープニング

カタカナでは読みづらいので、このビビープではなんとか頑張って漢字かな文字にしてみます。

ボス、僕が 犯人の あなたの部下の真野康彦です。ヤスと呼んでください。では問題の事件の説明をします。殺されたのは山川耕造。サラ金の社長でした。


第一発見者は耕造の秘書の沢木文江。耕造が会社に現れないので今朝様子を見に来たら死んでいたとこいう事です。その時の様子を文江は次のように話しています。


私が来た時書斎には鍵がかかっていました。だからマンションの管理人の小宮さんに来てもらいドアを叩き開けてもらいました。で、中に入ると、社長が・・・。でもふと見るとドアには中から鍵が差し込まれていたのです。小宮さんもその事に気づいたらしく、慌てて窓を調べ、「こりゃ密室だから自殺だなぁ」と言いました。そして、警察に電話しました。

画面構成

ここから捜査を開始します。スタート画面で[ジシュシロ]と入力するといきなりエンディングになるという根も葉もない噂がありましたが、そんな事はないようです。(まあ、オールBASICで作ってあるので、そういう裏コマンドを足そうと思えば足せない事もないんでしょうけど・・・)

右の1~10はFM-7の[PF1]~[PF10]に相当します。しかし、PFキーを押していけばゲームがクリアできるわけではなく、基本的にはコマンド打ち込み式です。PFキーはあくまで入力の省略のためと思っていてください。

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