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カレイドスコープ7万光年の胞子たち


このゲームはソーサリアンのような基本部分とシナリオを分離させたシステムとなっています。ただし、こちらの方がソーサリアンよりも2年早く発売されています。

シナリオを分離させる事で、同じキャラで複数のシナリオに挑めるゲームシステムのアイデアはよかったのと、シナリオもなかなか面白かったのですが、難易度が高すぎたのと見た目がショボかったのがいけなかったのか、結局シナリオは2作(追加シナリオとしては1作)で終わってしまいました。

あらすじ
今から数万年前、既に母性が寿命を迎えようとしていた惑星ゼニスの人々は、移民可能な惑星を求め、無人探索船を無数に宇宙へと放出した。しかし、結局移住星は見つからず、その惑星の生物は絶滅してしまった。

それから数万年後の現在、惑星ゼニスから7万光年離れた惑星ナセルに、無人探査船がたどり着いた。ナセルには既に知的生命体が住んでいたが、無人探査船はその惑星を移民可能と判断し、惑星の開拓を開始した。無人探査船は、あらかじめプログラムされた通り惑星上にある鉱石を探し、工場を造り、開拓ロボットを生産していった。そして、近づく他の生命体を敵とみなし攻撃していった。

プレイヤーは傭兵となり、惑星ナセルで活動している開拓ロボットを止めなければならない。

施設について

施設はオープン内に直接入口がある場合と、クローズやMAZEの中に入口があるのもがあります。
施設 特徴
イースタンベース 出発地点。オープン1にしか出られない。エネルギーベース、テクニカルベース、メディカルセンターがある。
カミングタワーからローダーセットの画面に戻ってセーブする事ができる。
サザンベース オープン1、オープン2に出られる。エネルギーベース、テクニカルベース、メディカルセンターがある。
ノーザンベース オープン2、オープン3に出られる。エネルギーベース、テクニカルベース、メディカルセンターがある。
ウェスタンベース エネルギーベース、ラボラトリィ、コンピュータールームがある。
アナライザやBIGトランスラを利用する事ができる。
エネルギーベース エネルギーの補充のみ行うことができる。
クローズ 敵の基地。ファクトリィ、ナセルギナがある。他のクローズやタウンやMAZEの入口がある場合もある。
タウン 原住民が住んでいる町。クローズ内に入口がある場合もある。
MAZE 敵ロボットの地下施設。ドリルクラッチがないと進めない場所がある。ファクトリィがある場合も。
また、ストーリー上重要な物(施設)がある場合も。

アイコンついて

クローズの中では、自機や敵や地形はアイコンで表示されます。マニュアルをなくしてしまった方はアイコンだけでは意味がわからないと思いますので、ここにアイコンの意味を記載します。
アイコン 意味 特徴
砂漠 パーティー全員がサンドジェットを装着してないと入れない。
雪原 パーティー全員がスノージェットを装着してないと入れない。
  ナセルギナ 十字に並んだブロックの中央(ブロックが1個の場合はその場所)に行くと、
ファクトリーを見えるようにしてくれる。レジオンが必要。
  海、山 通れない。スカイジェットで飛び越す事は可能。
  草原、森 どのレッグパーツでも通る事ができる。
MAZEの中のブロック 通れない。
MAZEの中の地面 パーティーの1人(以上)がドリルクラッチを装着してないと入れない。
入口 クローズ内にあるタウンやMAZEや、他のクローズへの入口。
ファクトリー 敵ロボットの工場。パーツを入手できる場合もあるが、閉鎖している場合もある。
ランディングポイント 着地地点。飛んでいる間はここでしか降りられない。
   自機 JUMP中は右側の上から見た絵になる。
敵ロボット どの敵でもアイコンは同じ。隣接する(斜めでも)と戦闘画面になる。

パーツについて

軍から支給されるパーツは、初期状態のノーマルシリーズだけです。その他のパーツは敵の工場をみつけて奪う事になります。パーツにはヘッド、アーマー、シールド、レッグがあり、それぞれ4種類から5種類(A~E)あります。現在何が装備されているかは、ステータスに表示されています。


左から、ヘッド、アーマー、シールド、レッグで、それぞれがA~Eで表されます。
区分 名称 略記号 特徴
ヘッド ノーマル・ヘッド A なし
ターゲット・スコープ B 命中率が若干上がる
スターライト・ビジョン C NEXTER、EXECERが見えるようになる
赤外線・スコープ D PRESETERが見えるようになる
アーマー ノーマル・アーマー A 隣接してる敵しか攻撃できない
ショート・レンジ B 8方向、3マス先まで攻撃できる
ロング・レンジ C 4方向ならどこまでも攻撃できる
マルチ・レンジ D 3方向(レベル1)、4方向(レベル2)、5方向(レベル3)、3マス先まで同時に攻撃できる
ロケット・ランチャー E 1方向(正面)のみ攻撃できるが、障害物を越える事はできない
シールド ノーマル・シールド A ないよりマシ程度
シールダァ B 少し防御力がアップする
ミラー・シールダァ C シールダァよりさらに防御力がアップする
ドリル・クラッチ D MAZEの中を掘ることができるが、シールドとしての効果はない
レッグ ノーマル・レッグ A なし
サンド・ジェット B 砂漠を走行する事ができる
スノー・ジェット C 雪原を走行する事ができる
スカイ・ジェット D 飛べるが、ランドポイント以外で降りることができない
ヘッド
頭部のパーツ。後半になるとスターライト・ビジョンや赤外線・スコープがないと見えない敵が出現します。パーティの中の誰か1人が装備していれば良いので、スターライト・ビジョンと赤外線・スコープを1人ずつ装備させて、あとはターゲット・スコープにしておきます。

アーマー
右手のパーツ。全般的にショート・レンジの敵が多いので、ロング・レンジを装備して敵の間合いの外から攻撃するようにします。

△敵の間合いの外から横一線に並んでロング・レンジで狙い撃ち

マルチ・レンジだと敵の間合いに入らないといけないので、ある程度の反撃を受けてしまいます。また、ロケット・ランチャーはチャージの消耗が激しいために連射ができず、また障害物を越えて攻撃ができないため、使い勝手は悪いです。

シールド
左手のパーツ。一番良いのはミラー・シールダァですが、St値が低いと入手できない場合があります。どのシールドを使うにしても、終盤はレベル3までアップさせておかないと、一撃でHPをかなり奪われてしまいます。

ドリル・クラッチはMAZEの中を掘り進む時に装備しますが、MAZEを出たらすぐにミラー・シールダァに装備を変更しておかないと、クローズ内の強敵の攻撃を一撃喰らっただけでかなり(全体の1/4ぐらい?)のダメージを受けてしまいます。

レッグ
スカイ・ジェットを装備する事でクローズ内で空を飛べるようになります。空を飛んでいる時は敵や山や海などを飛び越す事ができますが、オープンに出る事も(クローズ1では出られたけどバグかも?)、工場やタウンに入る事もできません。空を飛んでいる時は、ランディングポイントを見つけて、そこで着地しなければなりません。

クローズによって砂漠だったり雪原だったりします。砂漠ではサンド・ジェット、雪原ではスノー・ジェットを装備しなければ進む事ができません。クローズ5ではスカイ・ジェットとサンド・ジェット、クローズ7ではスカイ・ジェットとスノー・ジェットを頻繁に履き替えなければならず、いささか面倒です。なにしろ、1人装備するごとにインベントリィ画面から抜けてしまいます。せめてパーツの種類の選択をキャンセルしたら、誰が装備するかの選択画面に戻って欲しかった気もします。

ボディのレベルアップ

ベース内にあるメカニカル・ベースでは、パーツやボディのレベルアップができます。しかし、ボディのレベルアップはゲーム開始当初では不可能なぐらいの莫大なPOTを要求されます。そのため、ついボディのレベルアップは後回しにされがちです。

ボディのレベルアップを行うと最大ヒットポイントが増えますが、さすがバカ高いPOTを支払っただけあって、レベルアップ毎に最大ヒットポイントが倍々に増えていくので、多少無理をしてでもボディのレベルアップを優先するべきです。特に、強敵ぞろいの終盤では必須となります。

総評

惜しい。なにしろ惜しいです。何がって、せっかく話が面白いのに、プログラミングの技術がついきておらず、かなり損をしている感じが見られます。画面の見づらさ、説明不足、そして操作性の悪さ、いずれもせっかくシナリオが面白いのに足をひっぱっています。このゲームを最初ちょっとだけやって、操作がしづらくてやめてしまった人もいると思います。それがとても残念です。

もし、今の技術力で、Windows版かなんかでこのゲームを作れば相当面白かったのではないかと思います。特に、終盤のライフカプセルを発見するシーンにエメラルドドラゴンのようなビジュアルシーンがあれば最高かもしれません。

でも、HOT-Bの作品はサイキックシティにしろ西部の成り上がりにしろ、そういうのが多い気がします。せっかく話は面白いのに、移動が激重だったり操作がやりづらかったりして、すぐにやめちゃったみたいな。
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