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英雄伝説III 白き魔女リニューアル


このゲームは、日本ファルコムの英雄伝説シリーズの第3弾です。しかし、ドラゴンスレイヤーシリーズではありません。「ドラゴンスレイヤーIV」の記事にも書きました通り、「ドラゴンスレイヤー」というのは木屋氏が携わった作品のシリーズであり、作品ごとの繋がりを示すものではありません。



風の伝説ザナドゥ2は木屋はかかわっていないため、ドラゴンスレイヤーシリーズに含めるかどうかは微妙なのですが、いちお副題が「The Last of Dragon Slayer」なので、ここでは含めています。

英雄伝説シリーズは、もともとは「ドラゴンスレイヤーVI ドラゴンスレイヤー英雄伝説」からスタートしたシリーズですが、白き魔女から木屋氏は関わっていないためドラゴンスレイヤーシリーズではありません。

FM-7でテープからゲームをロードしていた頃は、多くのゲームがキャラクターもBGMも全部一人のプログラマーが作ったものだったりします。なので、キャラクターも雑だったりBGMも妙に一周が短い適当なものだったりしました。

ところが、90年代も後半ともなると、パソコンはPC-9801、X68000、FM TOWNS、PC/AT互換機(Windows)などなど、画面の解像度、色数、音源も優れたものが広まり、それに伴いグラフィックス、音楽、シナリオにそれぞれ専門家が必要となりました。

そのため、ゲーム一本作るためには非常にコストがかかります。そのため、ドラゴンスレイヤーシリーズでもない、「白き魔女」という単体の一つのゲームとして売り出すと、売れなかった時のためのリスクが大きくなってしまいます。

そこで、英雄伝説シリーズという事にすれば、前作の英雄伝説I・IIのファンはとりあえず購入する事が考えられ、その分リスクを減らす事ができます。現代のゲームにやたら続編が多いのもそのためです。<要出典>

英雄伝説IIIは、無印、リニューアル、DOSプロンプト対応版などさまざまなパッケージが存在します。この頃(90年代後半)ではPCではOSやメディアの変化が激しく、それに合わせてさまざまな改良が行われたようです。Wikipediaによると、現在のファルコムでは社長をはじめさまざまなスタッフがこのゲームのファンだったそうで、そのために現在でもさまざまなプラットフォームへの移植が行われています。

インストール

このゲームはディスクの枚数が多いため、ハードディスク(イメージ)にインストールしてプレイすると便利です。ハードディスクにインストールしてプレイする場合、ハードディスク(イメージ)からMS-DOS3.3を起動した後、システムディスクのイメージをセットして
A>B:
B>INSTALL
として、画面の指示に従ってハードディスクにインストールした後、
B>A:
A>CD ED3-98
A>ED3
としてゲームを開始します。

MS-DOSのバージョンが5.0Aや6.2だと「このバージョンのDOSでは動作しません」と表示されてプロンプトに戻ってしまうので、英雄伝説II、III、ブランディッシュ2、ぽっぷるメイルを遊ぶためだけのハードディスクイメージを作成し、そこにNEC版MS-DOS3.3をインストールした方が良さそうです。のちに「DOSプロンプト対応版」というのが出たそうなので、そこではDOSのバージョンによる制約が緩和されているかもしれません。(未確認)

コンベンショナルメモリは広く開けておく必要があります。「コンベンショナルメモリ」とは、MS-DOSで直接アドレス空間として扱う事のできる640KBの部分です。PC-9801でいうところの640KB+◯◯KBの、最初の640KBの部分の事です。

MS-DOS5.0以降ではドライバ類やOSの本体をアッパーメモリ(640KBより上の部分)に押し出す事でコンベンショナルメモリを広げる事ができますが、MS-DOS3.3ではそのような事ができないため、CONFIG.SYSにプリンタードライバーやFEP(NECAI.SYS、ATOK8、松茸、VJEβ等)を組み込んでしまうと「メモリが足りません」と表示されて起動しません。ドライバ類はconfig.sysから外しておきます。

DOS/Vではシングルバイト表示しかできないIBM-PC/AT互換機にディスプレイドライバやキーボードドライバ、FEPを組み込んで日本語機能を実現していますが、PC-9801ではDOS/Vとは違い、CONFIG.SYSにドライバーを一切書かなくても使えるため、ゲーム専用のハードディスクイメージではCONFIG.SYSは書かないか、CONFIG.AAAみたいに普段はリネームしておくというのも一つの手です。

タイトル HDインストール
MS-DOS3.3 MS-DOS6.2
英雄伝説 - -
英雄伝説II
英雄伝説III
英雄伝説IV
ぽっぷるメイル
ブランディッシュ - -
ブランディッシュ2
ブランディッシュ3
ブランディッシュVT
ダイナソア - -

◯:インストール可 X:インストール不可 -:インストール機能なし

ゲームスタート

無事ゲームが起動したら、「英雄伝説II」や「ぽっぷるメイル」と同様にメニューが表示されます。90年代後半のDOSベースのファルコムのゲームではおなじみのメニューとなっているようです。


このメニュー時のBGMが、英伝II、英伝III、英伝IV、ぽっぷるメイルとそれぞれ別々なのは関心します。個人的にはぽっぷるメイルのBGMが一番好きだったりします。

フロッピーベースの場合、「マスタープログラムディスク」をブランクディスク複写して「プログラムディスク」として遊ぶ様になっているのですが、ハードディスクベースの場合はもともとハードディスクに複写されたものでプレイするため、「プログラムディスク作成」は不要です。

環境設定では、ディスプレイをモノクロ8用にするかフルカラー用にするか、FM音源なしにするか、PC-9801-26KにするかPC-9801-86にするかを選択できます。音源は「自動判断」で十分でしょう。

当時、PC-9801-26KやPC-9801-86にはサードパーティからさまざまな互換カードが発売されており、自動認識ではFM音源なしと判断されてしまっても、強制的にPC-9801-86と指定すればちゃんと音が鳴った、みたいなケースがけっこうありました。ソーサリアン等では[Fなんとか](忘れた)を押しながら起動する事で強制FM音源モードにできたりもしました。

ハードディスクベースの場合、「キャッシュ」は設定できません。というか、ハードディスクで運用する時は必要がないためと思われます。フロッピーベースの場合、CPUが80286以降であればプロテクトメモリ(1MBを超える領域)をディスクのキャッシュとして利用できます。

オープニング


とっても長い上に飛ばせないっぽいんですけど、最初ぐらいちゃんと見てあげましょう。どうしても見たくない場合は、1回もセーブされてない状態で「冒険の続きをする」を選ぶと、オープニングを飛ばして最初からプレイできるようです。

オープニングは、ある程度ゲームを進めてから見た方が意味がわかったりします。

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