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MB27407制御コード

MB27407とは

富士通FMシリーズ(FM-7/New7/77/11等)用の熱転写プリンターです。富士通FMシリーズ用のプリンターには他にFM PR201シリーズがありますが、制御コードは全く異なっており、互換性はありません。

また、MB27407には標準モードと拡張モードがあり、一部制御コードが異なっています。ここでは、標準モード/拡張モードそれぞれについて説明します。

デュップスイッチ

デュップスイッチは、背面のプリンターケーブルのコネクタの隣ににあります。スイッチ1とスイッチ2があり、スイッチ1は8個、スイッチ2は4個のビットがあります。

スイッチ1

工場出荷時は全てがOFFになっています。(NC=Not Connect)
1 NC
2 ブザー鳴動
3 紙送り量
4 標準/拡張モード
5 8ビットイメージ印字モード
6 1ページ長
7 印字モードセレクト
8

ブザー鳴動(sw1-2)
2 意味 デフォルト
OFF 鳴る
ON 鳴らない

紙送り量 (sw1-3)
3 意味 デフォルト
OFF 1/6インチ
ON 1/8インチ

標準/拡張モード (sw1-4)
4 意味 デフォルト
OFF 標準モード
ON 拡張モード

8ビットイメージ印字モード (sw1-5)
5 意味 デフォルト
OFF 1ビット2ドット
ON 1ビット1ドット

1ページ長 (sw1-6)
6 意味 デフォルト
OFF 11インチ(A4)
ON 14インチ(B4)

印字モードセレクト(sw1-7、sw1-8)
印字モードを選択します。縮小文字と強調文字は拡張モードのみ有効です。
7 8 意味 デフォルト
OFF OFF パイカピッチ
OFF ON 縮小文字
ON OFF 強調文字
ON ON エリートピッチ

デュップスイッチ2

工場出荷時は全てがOFFになっています。(NC=Not Connect)
1 ゼロの書体
2 NC
3 自動改行
4 1インチのスキップパーフォレーション

ゼロの書体 (sw2-1)
1 意味 デフォルト
OFF 斜線が入らない
ON 斜線が入る

自動改行 (sw2-3)
復改コード(CR=0DH)を受信した時に、改行動作を行うかどうか。Macで使うのであれば改行コードがCRのみなのでONにします。MS-DOSやF-BASICで使うのであれば、改行コードはCR LFなのでOFFにしておきます。
3 意味 デフォルト
OFF 改行しない
ON 改行する

1インチのスキップパーフォレーション (sw2-4)
どうでもいいけど、スキップパーフォレーションって何?
4 意味 デフォルト
OFF 無効
ON 有効

標準モード

デュップスイッチ1-4をオフにすると標準モードになります。工場出荷時は標準モードです。

改行幅16/120インチ
ESC 0(1B 30)

改行幅1/6インチ
ESC 2(1B 32)

16ビットイメージ印字
ESC 4(1B 34)
イメージ印字を行います。ESC 4に続いて、列数、イメージの順で送信します。

書式
ESC 4 列数 イメージデーター・・・
列数
2バイトのバイナリで指定します。ESC/Pとは異なり、ビッグエンディアン(つまり上位バイトが先)です。これは、 このプリンターが6809搭載のFMシリーズ向けに作られたため <要出典> でしょう。

イメージデーター
2バイトで1列のデーターです。したがって、データーは全部で列数x2バイトになります。上位ビットが上です。

水平印字位置指定
ESC 6(1B 36)
ESC 6に続いて水平印字位置を1/20インチ単位で、2バイトのバイナリで指定します。このプリンターはFM-7シリーズ用なので、ビッグエンディアンです。

どうでもいいけど、説明書、「標準コード」って何だよ。(さては、その下に「コード(ヘキサ)」とあるので空目したな!?)

改行幅n/60インチ
ESC A(1B 41)
改行幅を1/60インチ単位で設定できます。ESC Aに続いて、改行幅を1/60単位で1バイトのバイナリで指定します。最大27までです。

1ページの行数指定
ESC C(1B 43)
1ページの行数を指定します。ESC Cに続いて1バイトのバイナリで指定します。これにより、プリンターは1ページの長さを、現在の改行幅x行数として認識します。電源投入時は、デュップスイッチの設定に従います。

エリートピッチ
ESC E(1B 45)

スーパースクリプト/サブスクリプトの解除
ESC F(1B 46)

ホームヘッド指定
ESC G(1B 47)
印字ヘッドを一番左にします。ぶっちゃけ「復改」です。CRコードとの違いは、こちらはデュップスイッチの自動改行の設定の影響を受けません。

アンダーラインオン
ESC I(1B 49)

単発改行
ESC J(1B 4A)
改行を行います。しかし、改行コードとの違いは、印字バッファ内のデーターを印字しないのと、現在の改行幅の設定に影響せずに、1回だけ指定の改行幅で改行します。

ESC Jに続いて改行幅を、1/120インチ単位で1バイトのバイナリで指定します。

8ビット単密度イメージ転送
ESC K(1B 4B)
1列8ビットでイメージを送信します。実際にはピンの数は1列16ビットなので、偶数列はデュップスイッチ1-5の設定に従います。

ESC Kに続いて列数、データー・・・の順に送信します。列数は2バイトのバイナリです。FM-7用なのでビッグエンディアンです。1列1バイトなので、データーのバイト数は列数と同じです。

1ビット2ドットモードの場合、偶数ラインは上のドットで補完されます。

どうでもいいけど、説明書、「1ビット2ビット」って何だよ!。それを言うなら「1ビット2ドット」でんがな。というか、この説明書、誤植が多すぎる気がします。

1ビット1ドットモードの場合、偶数ラインは空白になります。


8ビット倍密度イメージ印字
ESC L(1B 4C)
8ビット倍密度でイメージを印字します。書式は8ビット単密度イメージ印字と同じですが、印字結果は倍密度になります。

スキップパーフォレーションの設定
ESC N(1B 4E)
残りの行数が指定の行数未満になると自動的に改ページします。要するにボトム領域の長さを行数で指定します。ESC Nに続いて行数を1バイトのバイナリで指定します。ページ長を再設定した場合は、スキップパーフォレーションは解除されます。

スキップパーフォレーション解除
ESC O(1B 4F)

パイカピッチ
ESC P(1B 50)

文字間スペースの設定
ESC S(1B 53)
1文字あたりに付加するスペースを1/60インチ単位で指定します。ESC Sに続いて1バイトのバイナリで指定します。

スーパースクリプト印字
ESC U(1B 55)

サブスクリプト印字
ESC V(1B 56)

改行幅n/120インチ
ESC W(1B 57)
改行幅を1/120インチ単位で設定できます。ESC Wに続いて、改行幅を1/120単位で1バイトのバイナリで指定します。

アンダーライン解除
ESC X(1B 58)

モード選択
ESC m(1B 6D)
標準モード/拡張モードを切り替えます。ESC mに続いて00Hで標準モード、01Hで拡張モードになります。

1ビット1ドットモード設定
ESC y(1B 79)
8ビットイメージ印字時に、1ビット1ドットモードになります。具体的には偶数ラインは空白になります。

1ビット2ドットモード設定
ESC z(1B 7A)
8ビットイメージ印字時に、1ビット2ドットモードになります。具体的には偶数ラインは上のドットで補完されます。

拡張モード

デュップスイッチ1-4をオンにすると拡張モードになります。工場出荷時は標準モードです。

改行幅1/8インチ
ESC 0(1B 30)

改行幅1/6インチ
ESC 2(1B 32)

改行幅n/120インチ
ESC 3(1B 33)
改行幅を1/120インチ単位で設定できます。ESC 3に続いて、改行幅を1/120単位で1バイトのバイナリで指定します。

改行幅n/60インチ
ESC A(1B 41)
改行幅を1/60インチ単位で設定できます。ESC Aに続いて、改行幅を1/60単位で1バイトのバイナリで指定します。最大127までです。

1ページの行数指定
ESC C(1B 43)
1ページの行数を指定します。ESC Cに続いて1バイトのバイナリで指定します。これにより、プリンターは1ページの長さを、現在の改行幅x行数として認識します。電源投入時は、デュップスイッチの設定に従います。

1ページのインチ指定
ESC C NUL (1B 43 00)
1ページの長さをインチ単位で指定します。ESC C NUL に続いて1バイトのバイナリで指定します。

強調印字
ESC E(1B 45)
強調印字モードになります。具体的には同じ文字を1ドット横にズラしてもう1回打ちます。

強調印字の解除
ESC F(1B 46)

二重印字
ESC G(1B 47)
二重印字モードになります。具体的には同じ文字を1ドット横にズラしてもう1回打ちます。

二重印字の解除
ESC F(1B 48)

n/120インチ改行
ESC J(1B 4A)
印字バッファ内のデーターを印字した後、n/120インチの改行を行います。ESC Jに続いて改行幅を、1/120インチ単位で1バイトのバイナリで指定します。この設定が永続的に永久するかどうかは不明です。(マニュアルにはっきりと書いてない・・・)

8ビット単密度イメージ転送
ESC K(1B 4B)
8ビット倍密度イメージ印字
ESC L(1B 4C)
ESC y(1B 59)
書式は標準モードと同じです。標準モードの欄を御覧ください。

エリートピッチ
ESC M(1B 4D)

スキップパーフォレーションの設定
ESC N(1B 4E)
残りの行数が指定の行数未満になると自動的に改ページします。要するにボトム領域の長さを行数で指定します。ESC Nに続いて行数を1バイトのバイナリで指定します。ページ長を再設定した場合は、スキップパーフォレーションは解除されます。

スキップパーフォレーション解除
ESC O(1B 4F)

パイカピッチ
ESC P(1B 50)

右マージンの設定
ESC Q(1B 51)
右マージンをキャラクター数で設定します。ESC Qに続いて1バイトのバイナリで指定します。

スーパースクリプト/サブスクリプトの設定
ESC S(1B 53)
スーパースクリプトかサブスリリプとかを、ESC Sに続いて1バイトのバイナリもしくはテキストで指定します。00Hまたは30Hでスーパースクリプト、01Hまたは31Hでサブスクリプトになります。

スーパースクリプト/サブスクリプトの解除
ESC T(1B 54)

横2倍角の設定/解除
ESC W(1B 57)
横2倍角の指定もしくは解除を、ESC Wに続いて1バイトのバイナリもしくはテキストで指定します。01Hまたは31Hで設定、00Hまたは30Hで解除になります。

アンダーラインの設定/解除
ESC -(1B 2D)
アンダーラインの指定もしくは解除を、ESC -に続いて1バイトのバイナリもしくはテキストで指定します。01Hまたは31Hで設定、00Hまたは30Hで解除になります。

垂直タブの設定
ESC e SH(1B 65 01)
垂直タブを設定します。ESC e SHに続いて、何行毎に垂直タブを設定するかを1バイトのバイナリで指定します。0行毎を指定すると垂直タブは解除されます。

水平タブの設定
ESC e NUL(1B 65 00)
水平タブを設定します。ESC e NULに続いて、何カラム毎に水平タブを設定するかを1バイトのバイナリで指定します。0カラム毎を指定すると水平タブは解除されます。

n行改行
ESC f SH(1B 66 01)
指定された行数だけ紙送りします。ESC f SHに続いて行数を1バイトのバイナリで指定します。

n文字スペース
ESC f NUL(1B 66 00)
指定されたカラム数だけスペースで送ります。ESC f NULに続いてスペース量を1バイトのバイナリで指定します。

左マージン設定
ESC l(1B 6C)
左マージンをキャラクター単位で設定します。ESC lに続いて左マージンを1バイトのバイナリで指定します。

モード選択
ESC m(1B 6D)
標準モード/拡張モードを切り替えます。ESC mに続いて00Hで標準モード、01Hで拡張モードになります。

8ビットイメージ印字
ESC *(1B 2A)
8ビットイメージ印字を行います。ESC *に続いて密度を指定します。00Hで単密度、01Hまたは02Hで倍密度になります。密度の指定に、00H、01H、02H以外が指定された時は、データー(列数x1 バイト)は無視されます。

その後、2バイトのバイナリで列数、データー・・・と続きます。列数とデーターのフォーマットは「8ビット単密度イメージ転送」と同じです。

16ビットイメージ印字
ESC ^(1B 5E)
16ビットイメージ印字を行います。ESC ^に続いて密度を指定します。00Hで単密度、01Hまたは02Hで倍密度になります。密度の指定に、00H、01H、02H以外が指定された時は、データー(列数x2 バイト)は無視されます。

その後、列数を2バイトのバイナリで指定します。ビッグエンディアンです。その後、データーを送信します。データーは1列2バイトなので、データーのバイト数は列数x2となります。

データーのフォーマットは、標準モードの「16ビットイメージ印字ESC 4(1B 34)」と同じなので、そちらをご覧ください。



ヘッドホーム移動
ESC <(1B 3C)
印字ヘッドが左端に移動します。CRコードと違い、自動改行の影響を受けません。

リセット
ESC @(1B 40)
プリンターを電源投入時に戻します。電源投入時の各モードは、デュップスイッチの設定に従います。

1ビット1ドットモード設定
ESC y(1B 79)
8ビットイメージ印字時に、1ビット1ドットモードになります。具体的には偶数ラインは空白になります。

1ビット2ドットモード設定
ESC z(1B 7A)
8ビットイメージ印字時に、1ビット2ドットモードになります。具体的には偶数ラインは上のドットで補完されます。

無効なコマンドが指定された場合

ESC #等、このプリンターには存在しないシーケンスを受信した場合は、そのコマンドは無視されます。

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