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BIOSの設定

スイッチをオンにします

全てのパーツを組み立てたら、ケースのサイドパネルは閉じずにとりあえず電源を入れてみます。別にサイドパネルを閉じても動作に影響はないのですが、「どうせ大丈夫だろう」と思ってサイドパネルを閉じた時に限って不具合が起きるので、確認もせずにサイドパネルを閉じる事はある意味死亡フラグだと思っています。(注:根拠はありません)

電源をオンにします。・・・電源が入りません、という場合に、以下の点をチェックしてみてください。

電源そのものが入らない

・電源ユニットのスイッチは[I]になっているか?
電源ユニットにトグルスイッチがついており、[I]と[O]と書いてあると思います。これが[O]になっていると電源が供給されません。[I]にしておいてください。

・フロントパネルコネクタのPower Switchは正しくつながっているか?
フロントパネルコネクタのパワースイッチコネクタが外れていたり、間違った所についていると電源は入りません。

・マザーボードに電源コネクタはつながっているか?
マザーボードの電源コネクタは正しくつながっているか確認してください。特に、4ピンコネクタをつけ忘れる人が多いので注意してください。また、4ピンコネクタには2種類あり、間違った方をつけていると電源が入らないので、4ピンコネクタの形状をよく確認してください。(間違った方をつけると形が違うので違和感があると思います。)

電源は入るけど画面に何も出ない

電源は入るけど、画面が何も出ない場合があります。この場合、セルフチェックにひっかかってる場合が多いです。この場合、以下の項目をチェックしてください。

・CPUは正しいか?
そのマザーボードで対応してないCPUだったり、CPUそのものが壊れている場合は、電源が入りません。その場合CPUを交換するしかないのですが、たまにCPUの足が曲がっており、足をラジペンで直すだけで直る場合があるので、あきらめずにCPUをよく確認してみましょう。

また、C-MOSのCPUの種類が異なっていると電源が入らない場合もあるので、その場合、「C-MOSクリア」をやってみるのも手です。C-MOSクリアの方法はマニュアルを見てください。(大抵は、どっかのジャンパを切り替えて電源を入れるだけです。)

・電源供給は十分か?
アスロンXの中には400W近くの電力を要求してくる場合があり、その場合電源ユニットを400W以上のものに交換する必要があります。

そこまでやってダメなら、もう、何が壊れているかわからないので、パーツを1つ1つ交換して原因を切り分けするしかありません。このように、組み立てPCというのは得てして既製品を買うより高くつく場合が多いです。(初期不良交換するにしても、原因を切り分けする必要があるので。)

プーーーーーーーーーーーーーー と鳴る

プーーーーーーーーーーーーーーは、メモリーエラーです。以下の事を確認してください。

・メモリーがマザーボードに対応したものか?
マザーボードによってはECCつきのメモリーでないとダメな場合もあれば、逆にECC付きだとダメな場合もあります。同様に、レジスタードメモリーじゃないとダメだったり、アンバッファードじゃないとダメだったりします。この辺はマニュアルを確認してください。

・メモリーがちゃんとささってるか
メモリーがソケットに完全にささってない場合があります。メモリーをいったん抜いて挿し直してください。(注意:念のため電源ケーブルを抜いてからやります。電源を入れたままメモリーを抜き差しすると、まず間違いなく壊れます。)

・メモリーソケットが壊れてないか?
どうも、手持ちのMX3S-Tのメモリーソケットの#1が壊れてしまったようで、#2にささないとエラーになってしまいます。というように、メモリーソケットのどっちかが接触不良やピンが曲がってたりして壊れてる場合があります。その場合、メモリーを挿すソケットを変えてみてください。

マザーボードによっては、「メモリーを1枚だけ入れる時はソケット#1に入れる」と決まっている場合もあるので、マニュアルを確認してみてください。同様に、マザーボードによっては「メモリーは必ず同容量のものを2枚1組で使う」と決まっている場合もあります。

プーププと鳴る

プーププは、ビデオカードのエラーです。マザーボード内蔵のビデオカードを使っているなら、別途AGPバスやPCI-Expressバスに外付けのビデオカードをつけてみてください。逆に、外付けのビデオカードを使っているなら、内蔵のものを使ってみてください。

AGPバスのものは、ささり方が中途半端だと壊れてしまう場合もあるので、完全に置くまで挿した事を確認してから電源を入れた方が良いでしょう。

プッと鳴って画面が出る

おめでとうございます。完成です。「プッ」は「セフルチェックOK」という意味です。BIOSの設定に移りましょう。

BIOSの設定

大抵のマザーボードは、電源投入時に[DEL」キーか「F2」キーを押す事でBIOS画面に移行すると思います。

△よし今だ、押せ!

BIOS画面になりました。ちょっと斜めで見づらいのはご愛嬌。

Standard C-MOS Features


ここでは、プライマリーマスター、プライマリースレーブ、セカンダリーマスター、セカンダリースレーブに接続されたIDE機器を確認する事ができます。ジャンパの設定が正しくできたか確認してください。

Drive A 1.44M
Drive B None

フロッピードライブの、AとBに何が接続されているかを設定します。といっても、今は1.44の3.5インチぐらいしかないと思います。少し前なら3モードドライブも存在してたのですが、今はもうほとんど入手困難ではないかと。もし5インチディスク装置をお持ちなら、ドライブBのところに「1.2 5in」を設定します。

Video EGA/VGA
他には、CGAとかあるんですけど、CGAは、まぁ今となっては使う事はないでしょう。

Halt On
エラーが起きた場合にPCの起動を中止するかどうか。
All・・・何か1つでもエラーが起きたら起動を中止します。
All But keyboard・・・・何か1つでもエラーが起きたら起動を中止しますが、キーボードが接続されてない時は無視します。サーバーとして使う場合こういう設定にしないと、サーバーにいちいちキーボードをつけないといけなくなりますので。大抵はこれにします。
No・・・いかなりエラーが起きても無視して起動します。この設定はあまり望ましくありません。

Base Memory
Extend Memory
Total Memory

確認するだけです。変更できません。さしたメモリーが全部認識されたかどうか確認してください。

Advanced BIOS Features



Virus Waring
ハードディスクのブートローダー(IPL)が書き換えられた時に警告を発するかどうか。通常はDisabledにします。じゃないと、OSをインストールする時に警告だらけになってしまいますので・・・。

First Boot Device
Second Boot Device
Third Boot Device
Boot Other Device

起動する優先順位を設定します。OSをインストールする時は、CD-ROM → ハードディスク(C:)にするのが良いでしょう。(じゃないと、OSがインストールできませんので)

緊急ブートフロッピーを使いたい時はフロッピーの優先度を高くしても良いかもしれませんが、その場合、うっかりフロッピーを入れっぱなしにしておいて、「non system disk or disk error」が出て焦る事のないように注意してください。

後はデフォルトのままで良いでしょう。



SDRAM CAS Latency Time
メモリーのレイテンシを設定します。数値が少ない方がウェイトが少ないのですが、メモリーによってはレイテンシを多く設定しないと途中でフリーズしたり再起動がかかってしまう場合があります。なので、途中でフリーズしたり再起動したりする場合は、ここを高くしてみてください。

後はデフォルトで良いでしょう。

Integrated Peripherals


プライマリーIDEとセカンダリーIDEを使うかどうか。当然、Enabledにします。

他の項目はAutoで良いでしょう。PIOってのはハードディスクからのデータをCPUが転送するモードで、UDMAってのはハードディスクからのデーターをDMAコントローラーが転送するモードです。全部をautoにした時は、ハードディスクがUDMAに対応している場合はUDMA、対応してない時はPIOになります。

この頃はCPUが低速だった上に、コアが1つしかないのでDMAコントローラーに任せた方が高速でした。しかし、現在(2017年)ではCPUが2コア4コアが当たり前で、CPUも十分高速なためPIOの方が高速だったりします。

USB Controller
USB Keyboard Support

USBキーボードのサポートをEnabledにしておかないと、Windowsが起動してUSBキーボードドライバーを読み込むまでUSBキーボードから操作ができなくなってしまいます。なので、ここはEnabledにしておきます。最近(2017年)ではPS/2キーボードポートがないマザーボードも多く、その場合は、USBキーボードをそもそもDisabledにできない場合がほとんどです。



Onboard FDC Controller
Onboard Serial port 1
Onboard Serial port 2
Onboard Parallel Port

この辺は全部デフォルトで問題ないですが、この頃はIRQが16本しかなかったので、SCSIカードや無線LANカード等をつけるとIRQが足りなくなる場合があり、その場合、シリアルポートやパラレルポートの使わないものをDisabledにします。

PnP/PCI Configurations


Reset Configuration Data
現在の設定を初期化するかどうか。大抵はDisabledにしますが、IRQの配置を変えたい場合はEnabledにします。

Resources Controlled By AUTO
IRQを自動で設定します。大抵はこれで良いのですが、昔のカードにはIRQが指定されているものや、サウンドカードと共有するとうまくいかないものがあり、その場合はここで手動で設定します。

Assign IRQ For VGA
Assign IRQ For USB

大抵はEnabledで良いのですが、この頃のマザーボードにはIRQが16本しかないので足りなくなる場合もあり、その場合はどちらかをEnabledにします。

PC Health Status


CPUの温度が何度になったら警告音を出すか。警告音を設定しておいた方が安全ですが、サーバーのように電源をいれっぱなしで放置する場合、警告音鳴りっぱなしで近所迷惑になる可能性もあるので、その場合はDisabledにします。

CPUの温度やCPUファンのスピードを確認する事ができます。ケースファンのスピードが0 RPMになっているのは、ケースファンの電源をマザーボードのケースファンのピンからは取らず、直接電源ユニットの電源コードから取っているためです。

Frequency/Voltage Control


CPUのスピードを設定します。現在(2017年)では、こんなふうに手動で設定するマザーボードなんてほどんとないのですが、このマザーボードが作られた頃はこんなふうに手動で設定する必要がありました。

ちなみに、もっと昔は、BIOSではなくジャンパで切り替える必要がありました。ただ、BIOSでの設定ではCPUを交換した時にいちいちC-MOSクリアが必要になるため、私としてはむしろジャンパでの切り替えの方が都合が良かったりします。(もちろん、現在の自動判別が一番良いのは間違いないです。)

現在装着しているCPUはどのクロックで動作させるか、は、CPUの説明書に書いてあると思います。説明書をなくしちゃったとか、バルクで買ったからそんなもんないという場合は、石の表面の印刷をよく見てください。これを間違えると最悪CPUが壊れてしまいます。

Save & Exit Setup


以上の設定が終わったら、Save & Exit Setupを選択します。[F10]を押しても同じ意味になります。ただし、何も変更しない場合は、Exit Without Savingを選ぶか、または最初の画面で[ESC]を押してください。この場合、セーブされません。

「何も変更がなくても、一応セーブしたって別にいいじゃん?」というかもしれませんが、フラッシュメモリーには書き換え回数に寿命があるので、できれば何も変更しなかった時は Exit Without Savingを選んでください。

ここまで終わったら

ここまで終わったら、後はOSをインストールします。以後は「ハードウェア情報」の域を出ますので、ここでは説明しません。

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