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めぞん一刻完結編

めぞん一刻 完結編


「めぞん一刻完結編」は、「めぞん一刻思い出のフォトグラフ」に次ぐめぞん一刻シリーズの2作目です。思い出のフォトグラフはゲームオリジナルストーリーでしたが、完結編は原作に沿ったストーリーです。

機種は、PC-8801、PC-9801、X68000、FM-77AV用等があります。FM版はAV専用ですが、4096色を使っているわけでもなく、離せばわかるキーボードを使っているわけでもありません。おそらく、サブシステムのダイレクトスキャンかリアルタイムクロックを使うためではないかと思われます。BGMが鳴りますがX68000版以外はあまり良くありませんでした。(逆にX68000版のBGMは素晴らしいです)

不機嫌フラグ

前作「思い出のフォトグラフ」と同様、住人には不機嫌フラグがあります。さらに、前作では登場しなかった二階堂にもフラグが立つ場合があります。ただし、今回はいったん移動しなくとも品物を渡した直後にいなくなってくれるので、その分人払いは楽です。不機嫌フラグが立つと前作同様五代君につきまどうようになります。前作同様物を受け取る優先順位があって、一の瀬さん、四谷さん、朱美さん、二階堂という順番になっています。

なぜか各部屋にカギがかかっておらず、誤って入るコマンドを使ってしまうと住人が不機嫌になってしまうので注意してください。移動先が○号室前なのか○号室なのか、前という文字があるかないかで全然違うので、よく見て選択する必要があります。

帰りに茶々丸かおでん屋でお酒を飲むと、響子さんの機嫌が悪くなります。響子さんの不機嫌フラグは花をプレゼントするとクリアできます。響子さんの不機嫌フラグをオフにしないと、住人につきまどわれてなくても管理人室に入る事ができません。

画面

移動画面
移動画面はサブスクリーンにて行われますが、非常に小さいです。

前作みたいにメイン画面に描画して欲しかったんですけどね。

パーソン画面
これもかなり小さいのですが、五代君のまわりに誰がいるかがアイコンで表示されます。住人につきまどわれている場合は、ここにつきまどっている人が表示されます。

誰かにつきまどわれていると管理人室に入室できなくなります。

1日の行動パターン

基本的には同じ行動の繰り返しです。ただし2日目にはおでん屋や商店街を経由しない、3日目以降はバニーに行かない、4日目と5日目は保育園に行かない、など、日によって若干の違いがあります。


人払いをした後、管理人室に行ってお弁当をもらいます。今作では響子さんとある程度仲が深くなっているので、前作と違って届け物やプレゼントは不要です。

前作では管理人室に入っても他人行儀でしたが、今作では一緒に食事もできるし、出かける前には「早く帰ってきてくださいね」とか言ってもらえます。人払いをせずにある程度コマンド数が経過すると、管理人室に入らずとも強制的に保育園に出勤させられてしまいます。


勤務先の保育園でお弁当を食べます。お弁当を食べないと時間が進まず、仕事が終わりません。お弁当は食べずとも「使う」コマンドで子供達にあげてしまっても時間は進みます。

お弁当を食べて、園児達や保母さん、園長先生とある程度話をすると保育園のシーンは終わりです。


キャバレー「バニー」の託児所にいる子供達の面倒を見るアルバイトをします。ただし2日目までです。


バニーの仕事が終わると、茶々丸かおでん屋で食事をしてから帰ります。

茶々丸ではスパゲッティーセット、おでん屋ではおでんが食べられます。また、茶々丸では水割り、おでん屋では焼酎が飲めます。どちらでお酒を飲んでも、帰ってから響子さんの機嫌が悪くなります。


響子さんの機嫌を悪くさせないためには、茶々丸ではスパゲッティーセット、おでん屋ではおでんをひたすら注文するしかありません。これだと若干割高になってしまいますが、2日目にバニー、3日目に保育園で給料がもらえるので3日目の夜からはお金にはまったく困りません。前作のように無駄遣いでハマりになる事はないでしょう。

響子さんの機嫌を悪化させてしまった時は、花屋さんで売ってる花を買って響子さんにプレゼントします。今回は機嫌が悪くても受け取ってくれます。響子さんの機嫌を直すと管理人室に入る事ができます。

管理人室である程度会話が進むと住人がおしかけてきて宴会になります。

宴会は、住人にお酒や食べ物を渡す(使うコマンド)→自分でお酒を飲む、で終了します。自分でもお酒を1回は飲まないと宴会は終わりませんが、2回以上飲むと朝になってから住人達の不機嫌フラグがオンになった状態で始まります。

朝、住人の不機嫌フラグオフで開始するためには、なるべく宴会の間住人に食べ物や飲み物を渡してから最後に自分が飲む事ですが、その分お金がかかります。とはいえ、3日目以降はお金は十分あるので、3日目に食べ物やお酒をめいっぱい買いだめしておけば宴会を早く終わらせる事ができます。宴会時にお酒がなくなった場合は朱美さんと会話すると無限にもらえます。なので、宴会中にお酒がなくなってハマリという事はないです。

宴会が終了すると1日が終わります。ここでセーブする事ができます。

・・・が、エミュレーターならどこでもセーブ機能を使った方が良いでしょう。

というパターンを1週間繰り返す事になります。

買い物

買い物は、1日目、3日目、6日目の3回できます。1日目は金欠ですが、3日目には給料が出て所持金が10万円近くになっているので、多少の無駄遣いはまったく問題ありません。おそらく今回は金欠によるハマリはないものと思われます。前作で3000円ずつ坂本に借りていた頃とは雲泥の差ですね。
スーパー
ソフトさきいか 350円
缶詰 260円
柿の種 260円
酒屋
ビール 600円
ウィスキー 1500円
日本酒 1000円
カップ酒 200円
花屋
菊の花 980円
たばこ屋
マイクロキャビン 240円
禁煙パイポ 350円
たばこは、四谷さんは吸わないので受け取ってくれません。また、二階堂はたばこでは機嫌が良くなりません。禁煙パイポは、1つ持っていると何度でも二階堂を追い払う事ができます。
一の瀬 四谷 朱美 二階堂
たばこ - ×
禁煙パイポ ×
○受け取る -受け取らない ×喜ぶが受け取らない ◎見せるだけでいなくなる

1日目

保育園から帰る時に三鷹と会います。この話の時点では、三鷹は明日菜の犬の妊娠報告を勘違いして婚約してしまった後なので、既に五代君のライバルではなくなっています。

明日菜のセリフの後に「小さい声だと思ってください」「くどいようですが小さい声ですよ」と何度も表示されます。

仕事が終わって管理人室に入りますが、2人とも気まずくなっていてうまく話ができません。

テレビで味噌汁のCMをやっていたのを見て、「響子さんの味噌汁が飲みたい」と言いますが、本当に味噌汁を出されてしまいます。仕方がないので、もう1回別の言葉でプロポーズしようとしますが、住人がおしかけてきて宴会になってしまいます。

2日目

保育園で保母さん達が「不審者がウロついているらしい」と噂をしています。

その後響子さんから電話で「父がそっちに向かったらしい」という連絡をもらいます。しかし結局は来ませんでした。

保育園の仕事が終わった後は、バニーのアルバイトに行きます。この日は最終日なので子供達に人形をプレゼントします。

全員のリアクションを出した後でないと、人形を使っても何の反応もありません。

人形を渡していると響子さんのお父さんが来ます。

「結婚は認めんぞ。みすみす響子を不幸にしてたまるか」と言って、その場で倒れてしまいます。

響子さんに電話で連絡すると、響子さんが迎えに来ます。2人でお父さんを一刻館まで連れて帰ります。
 

帰り道で、お父さんを背負ったまま響子さんにプロポーズします。

響子さんは「1つだけ約束してください。私よりも1日でも長く生きてください」と言います。 そこで五代君は「僕は死にましぇん」とは言いません(当たり前か)。 お父さんは実は起きていて、「こいつが嫌になったらいつでも帰って来い」と言います。 その様子を一刻館の住人も見ていて、そのまま宴会に突入します。

3日目

朝、いつものように管理人室に行くと、五代君のお婆さんから電話があったという話を聞きます。

いつものようにお弁当をもらって保育園に行きます。

昼、子供に「先生のお嫁さんになる」と言われます。また、「光GENJIの一番前にいる人が嫌いだ」と言われます。五代君は「カミソリを送らないでくださいとゲームデザイナーが言っています」と言います。その後園長室に行くと給料がもらえます。


その後、五代君のおばあちゃんから電話がかかってきて、実家まで来てくれと言われます。仕事が終わったら切符を買うために駅に行きます。駅員は「なんで新潟行きの切符しか売ってないのかって?そんなの知りませんよ。全部ゲームデザイナーのせいなのに。」と言います。

駅でこずえちゃんと会います。この話の時点では、こずえは既に他の人からのプロポーズを受け入れた後なので、この話ではこずえに迫られてゲームオーバーになったりはしません。この話の時点では三鷹にも婚約者がいるし、三角関係は全て決着がついているようです。

おでん屋には坂本がいます。今回はお金は十分にあるので借りる必要はありません。というか、前回分を返した方がいいような。


帰ってから管理人室に入ります。

また2人とも気まずくて会話が進みませんが、駅で買った新潟行きの切符を見せる事で会話が進みます。明日2人で新潟に行くという話をしていると、住人が押しかけてきて宴会になります。

4日目 5日目

朝、響子さんと今日の予定などを話します。

ある程度話をすると自動的に一刻館前に移動するので、そのまま駅に行きます。

ある程度全員のメッセージを出すと新幹線に乗れるようになります。

FM-77AV版ではここでディスクチェンジになります。PC-9801版ではそのままです。

駅で何度か「見る」コマンドを使うとおばあちゃんが現れ、そのまま五代家に行きます。この辺は一本道アドベンチャーですね。

五代家でおばあちゃんから結婚資金と指輪をもらいます。その後宴会になり4日目は終了です。

5日目の朝、両親と響子さんが挨拶して五代家を出ます。

一刻館になるとまた宴会になります。5日目はそれだけです。

6日目

朝、響子さんに「明日音無家に行く」と告げます。


保育園に行くと、、保母さんたちが昨日の結果を聞いてきます。

どういうわけか、前日響子さんを連れて実家に帰った事を知っているようで。(前の日の電話を聞かれたから!?)

バニーはもうやめたので、6日目は買い物をして帰るだけです。一刻館の壁の張り紙にも書いてあった通り、この日が最後の買い物です。お金は十分すぎるほどあるので、お金に困る事はないと思います。

6日目に2回、7日目に1回宴会があるので、食料品を買いこんでおきましょう。缶詰、さきいか、柿の種を10個ずつあれば良いでしょう。カップ酒は朱美さんと話をすればもらえますが、その作業が面倒な場合はここで10個ぐらい買っておきましょう。

一刻館に帰ると、八神(五代君に片思いしている、五代君の元生徒)がおしかけてきます。


八神に、響子さんとはもう婚約していてもうすぐ結婚する事を告げると、八神は突然酒を飲んで暴れ出します。

そして、そのまま宴会に突入します。

宴会が一段落すると、響子さんがいない事に気づきます。管理人室に行きます。

響子さんとある程度話をしていると、八神が管理人室まで押しかけてきます。

「私、まだあきらめません!絶対、五代先生と不倫してやる!」

その後、管理人室に住人がおしかけてきて、また宴会になります。

7日目

朝、部屋にあった手紙を見ると「私いい女になってみせます!八神」と書かれています。その後、管理人室に行きます。

響子さんに、今日音無家に行くという話をします。

途中、惣一郎さんのお墓に寄ります。

ここが少し難しいのですが、ここは「使う」「ライター」でお線香に火をつけると話が進みます。

この後、惣一郎さんのお父さんや郁子ちゃんと話をすると、この場面は終わりです。

この辺は難しい所はありません。一本道アドベンチャーです。

一刻館の入口まで来ると、響子さんは慌てて管理人室に戻って行きました。追いかけていくと、庭で何かを燃やしています。何を燃やしているのでしょう?


そこに朱美さんが来て、アルバムを五代君に見せます。これは、響子さんと惣一郎さんの結婚式の写真でした。五代君はここで初めて総一郎さんの姿を見る事になります。とはいえ、読者には最後まで惣一郎さんの顔は明かされませんでした。

響子さんが燃やしていたのは、惣一郎さんの写真だったのでしょうか?しかし、直後に宴会になってしまい確かめる事ができませんでした。

宴会をきりあげて管理人室に戻ってみると、響子さんは一人泣いていました。

響子さんは「惣一郎さん、ごめんなさい」と言っています。やはりさっき燃やしていたのは惣一郎さんの写真だったのかもしれません。 響子さんは、惣一郎さんの遺品を全て音無家に返却すると言ってます。五代君は、そこまでしなくともと言いますが、響子さんはそれが自分なりのけじめだといいます。

8日目

朝、いつものように管理人室に向かいます。

いつものように響子さんと朝食をとりますが、響子さんはまだ悲しそうな顔をしています。 惣一郎さんとの思い出の品を返すという事は、響子さんにとってそれほど辛い事だったのです。 そして、五代君の去り際に響子さんは言います。「もうあなたしかいないの」と。

保育園に行きましたが、今朝の響子さんの様子が気になって仕事になりません。
 
園長に私用で外出したいと告げると、「いいですよ、お昼休みの間なら」と言われます。というか、お昼休みの間だけなら外に食事に行くって事にすれば無断で行ってもいいような・・・・!?(園児と一緒にお弁当食べてるんだから無理かな?)

7日目と同様、お墓でライターを使うと話が進みます。

「惣一郎さん。正直言ってあなたが妬ましいです。たとえ遺品を返したところで、響子さんはあなたを忘れないでしょう。いや、忘れるとかそんなもんじゃない。もうあなたは響子さんの一部なんだ。でも、おれ、なんとかやっていきます。初めて会った日から、響子さんの中にはあなたがいました。だから、響子さんの中にいるあなたを含めて、響子さんをもらいます。」

そうです。五代君が好きになった響子さんは、かつて惣一郎さんと結婚した響子さんであり、惣一郎さんの事が好きな響子さんであり、今も惣一郎さんを忘れることができない響子さんでなのです。五代君はそれらを全て受け入れる事を決心しました。おそらく、この後音無家に行って遺品は返さなくていいと言うつもりだったに違いありません。

しかし、そこに現れたのは響子さんでした。
「五代さん、保育園は?」「響子さんこそ、いつからそこに・・・」


響子さんは既に遺品を返してきた後でした。そして、五代君の決意を聞いていたのです。

エンディング

数年後、2人の間に子供が生まれました。出産後一刻館に帰ってきた響子さんは、赤ん坊を抱きながらこう言いました。
「ここはね、パパとママが初めて会った場所なの」

エンディングの画面は掲載しませんので、みなさんご自身で確かめてください。

プレイしてみて

「思い出のフォトグラフ」とは異なり、全コマンドをとりあえず選択していればとりあえずは終わるようで、難易度はかなり低くなっています。コマンドの選択次第でゲームの終了までにかかる時間は違いますが、手詰まりになる事はないようです。

ゲームの難易度が下がった反面、ゲームとしては単なる紙芝居の一本道アドベンチャーになってしまったような気もします。前作では一度ゲームをクリアした後でも、借金を最小限でクリアする事を目指して何度でもプレイできたのですが、完結編では一度エンディングまで行ってしまうとそれで終わってしまいます。まあ、前作がゲームとして楽しむものだとすれば、完結編はストーリーを楽しむものという感じですかねぇ。

宴会を終わらせたりイベントを進めたりするのに、同じコマンドを何度も何度も選択しなければならず、いわゆる「作業」が発生してしまってるのも残念ですね。前作では、同じコマンドを何度も選択しなければならないのはこずえちゃんの家ぐらいだったんですけど。

ストーリーは原作に沿った形なので、原作の結末を知っている人には楽しめないかもしれませんが、 話自体は面白いので、めぞん一刻を見たことがない、もしくは見たことはあるが結末を知らないという方にはオススメです。

X68000版について

PC-9801版も200ラインで8ビット機バージョンと大差ないのですが、X68000版はグラフィックが高解像度、多色表示(詳細不明)で描き直されています。

また、BGMもX68000版は他の機種(PC-8801やFM-77AV)と比較して非常に良い出来になっています。 さらに、物語の核となるシーンでは声優さんの声で「もうあなたしかいないの」みたいに音声が出るようになっています。

X68000エミュをお持ちの方は是非プレイしてみてください。(でも、ゲーム自体が入手困難かも!?)

エミュレーターで動かす場合の注意

XM7
FM版は「うる星やつら恋のサバイバルバースデー」と同じくAV専用です。 XM7のVer.2以降と、AV以降(AV/20/40/EX/SX)の実機ROMデーターが必要です。 どうも、マイクロキャビンでは、「うる星やつら」以降は4096色を使わずにAV専用にしたみたいです。 おそらくV-RAMへのダイレクトアクセスを使っているのではないかと思われます。

T98-Next
PC-9801版はN88-BASIC ROMを使っているようで、実機BIOSを使うモードになっていないと起動しません。 マザーボード設定のタブのRomの項目で、実機BIOS使用にチェックが入っている事を確認してください。 当然ですが、実機ROMは吸い出しておく必要があります。


EX68
X68000版のマスターディスクには、ライトプロテクトタブ(切り欠き)がついていません。 つまり、マスターディスクは絶対に書き込み可にできないため、 書き込み可になっているとコピー品と判断され起動しません。 イメージファイルには、セーブ用ディスクを除いて書き込み不可属性を与えておいてください。
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