第四のユニット
第四のユニット
第四のユニットとは、データーウエストから発売されたアドベンチャーゲームです。FM-7版はFM音源対応ですが、PSG部はFM音源カード内蔵のSSGを使わずFM-7内蔵のPSGを使うという、イーストキューブの「王子ビンビン物語」に近い作りになっています。CGの表示され方もどことなく王子ビンビン物語に似ており、もしかして同じソフト会社がOEMで制作しているのかもしれません。
このシリーズは当初同人ソフトに毛の生えたようなクオリティでしたが、シリーズが進むにつれCGや音楽のクオリティが上がっていきます。ただし、シリーズが進むにつれゲーム性は薄れていき、「時折選択肢の表示される紙芝居」のようになってしまいました。
プロローグ
OPアニメとかはなく、マニュアルに付属するマンガを見るとこの物語のプロローグがわかるようになっています。(FM TOWNS版はメニューからプロローグを選択すると読めるようになっています。)
高校生優介君は、学校に隠れバイク通学をしていました。ある日、学校帰りにバイクの隠し場所に行くと、ミラーに人の手が映っていました。優介君は遺体が捨ててあるのかと思い近づいてみると、そこには全裸の女の子が倒れていました。
驚いた優介君は、とりあえず自分の持っていた学校のジャージを着せて、自分の下宿先に運びました。(お持ち帰り??(つか警察に連絡しろよ・・・))
翌日、女の子は目を覚ましましたが、何も覚えていません。どうやら記憶喪失になっているようです。ただ、ブロンウィンという言葉だけを覚えていました。
テレビでは昨日の飛行機の墜落事故が報道されていました。女の子はこの事故について知っていると言いました。そこで、新聞社に電話して情報提供をもちかけてみましたが、記者は忙しくて手が離せないと言われ・・・
記者と喫茶ルミで待ち合わせる事になりました。そこで、優介と一緒に喫茶ルミに行く事になりました。
と、ここまで見ると主人公は優介君みたいですが、そうではありません。主人公は女の子の方でした。ここから先はプレイヤーがこの記憶喪失の女の子となって、自分の事、そして飛行機の墜落事故について調べる事になります。
優介の部屋
ゲームはここからスタートします。しかし、マンガでは優介と一緒に喫茶ルミに行くはずだったのですが、優介はもう先に学校に行ってしまったようです。時間がなかったのかな?
どうでもいいけど、この時のBGMは聞くに耐えませんな。FM-7の仕様でアクセス中はスピードが落ちるのは仕方ないにしても、それにしてもあんまりです。むしろ曲はない方が良かったかもしれません。
とりあえず新聞を持っていきます。ここにはあと2回来る必要があります。
街~学校
山田記者と待ち合わせの場所に行く途中で、女の人が話しかけてきました。
しかし、ここでは話せないから学校に来てくれと言います。
すると今度は男の人が話しかけてきました。やはり、ここでは話せないので学校に来てくれと言います。
その後山田記者が到着。新聞を見せると突然外が大騒ぎに・・・。
山田記者は外に飛び出して行きました。
山田記者の後を追っていくと、突如戦争が始まったみたいです。
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学校
学校に到着しました。
校庭に来ましたが、優介はいません。さいわい、優介に学校のジャージを着せられていたため(プロローグのマンガ参照)、生徒の一人と認識されているようです。
体育館。藤原先生に3回話しかけると、強制的に校庭におん出されてしまいます。
また、藤原先生と戦うと、サブミッションをかけられて一瞬でギブアップさせられてしまいます。実はこの物語で藤原先生が最強なのではないかと。
っていうか、女子生徒に関節技なんかかけたらセクハラで実名報道&ネットで袋叩きですよ。(でも、学校のみんなが藤原先生を恐れている所を見ると日常的に誰彼(彼女?)かまわずやってると見た。)
教室には優介はいませんでした。しかし、理科室に誰かがいると言います。
理科室に行くと、さっきの怪しいサングラスの男と水色髪の女の人が戦っています。
水色髪の女の人を助けます。すると、この人はブロニーと名乗りました。そして、あなた(このゲームのヒロイン)は、「ブロンウイン」でしょ?と言われます。
ブロンウィンについて尋ねると、「何言ってるの。あなたの名前じゃないの」と言われます。
ブロニーはWWWFのエージェントで、統合軍は自由を奪おうとしている、と言われます。
そこへ、緑髪の女の子が現れ、ブロニーと戦いになります。
ブロニーは逃げていきました。
街~優介の部屋~森
街には山田記者がいて、統合軍と何かが戦ってると言われます。
統合軍の兵士。市民を守るために戦っているそうです。
優介の部屋。本棚の上にメモがありました。「俺は学校にいるから」って、いくら探してもいなかったんですが・・・。
学校中を探しましたが、やはり優介はいません。放送室でも呼び出してもらえませんでした。
森。何やらカプセルを見つけました。
さっきの緑髪の女の人が現れ、「この件から手を引け」と言ってきます。
学校
放送室。屋上に女の人がいると言われます。
屋上には最初に街で会った紫髪の女の人がいました。
協力してくれと言われます。ここで「おんなのひと はい」を選択しても「ハーイ」、「おんなのひと いいえ」を選択しても「イヤ」としか言わず、手詰まりになってしまいました。
実は、動詞だけで良い場合は「0」キーを押さないといけなかったのでした。
真木博士「マニュアルに書いてあったはずですが?」
伊達明「悪い、俺マニュアルとか苦手でさぁ・・・」
▽ここを参考にしました。ありがとうございました。
https://www34.atwiki.jp/retropcgame/pages/496.html
ここでは「はい」でも「いいえ」でも、どっちにしろ強制的に連れて行かれます。
どうでもいいけど、ブロンウィンはジャージの下は裸だったはずなんだけど・・・。(後でシャツぐらいもらった?)
WWWF本部
ブロンウィン含め、彼女らは戦闘用に作られた人間だそうです。パーフェクトソルジャーかな?
パーフェクトソルジャーじゃなくて、バイオニックソルジャーなんだそうです。まあ、どっちにしてもたいして変わりませんが・・・。
細かい話をすると、パーフェクトソルジャーはAT、強化人間はモビルスーツの操縦に特化した人間なので若干違いますね。彼女らは生身で戦うように改造されたわけですから。どっちかというとドクターゲロの人造人間の方が近いかも?
街で戦争を起こしている事については、少々の犠牲はやむをえないと言います。
そこへアッシュが乗り込んで来て、騙されちゃダメよと言います。っていうか、敵の本拠地にどうやって乗り込んだ?
WWWFは悪の組織だと言います。
さて、どっちにつくか。選ぶ前にいったんセーブしましょう。[ESC]キーでセーブできます。
WWWFにつく場合
アッシュと戦います。とはいえ、4対1だから楽勝。しかし・・・、
アッシュを倒した直後、麻酔をかけられ、洗脳されてしまいました。ゲームオーバー。
・・って、信じてたのにヒドイ。というわけで、さっきのセーブデーターからやり直しです。
統合軍につく場合
アッシュから一緒に戦ってほしいと言われます。
そこへスドォが追ってきます。しかし、2対1なので楽勝。
スドォは逃げていきました。
統合軍本部
さっき理科室で倒されていたあやしい男と、女の子が2人います。
サングラスの男は越中博士。バイオニックソルジャーの第一人者であり、ブロンウィン達を生み出した張本人でした。しかし、WWWFの企みに気づき、ブロンウィンを連れて脱出したそうです。009のギルモア博士かな?
そして、途中で飛行機が撃墜され、森にカプセルごと落下。後はプロローグのマンガの通りというわけです。ブロンウィンは記憶喪失ではなく、もともと記憶そのものがなかったのでした。ボトムズでいうところの、キリコに会った時のフィアナと同じ状態ですな。つか、この物語、ちょっとオリジナリティに乏しいような気がしなくもない。
ブロンウィンはサイコパワーが使えるそうですが、制御リングはないと使えないそうです。
優介の部屋~森
ラジカセにテープが入ってました。再生すると、ブロンウィンを見つけた時に一緒に腕輪を拾ったと言ってます。
さらに引き出しを調べるとエアガンがありました。
学校に行くと、優介は森に行くと言ってたそうです。
森に行くと、ようやく優介と会えました。どうやら、これまでさんざんすれ違いになっていたようです。
そこへステラが現れました。
ステラが逃げていくので追っていくと、スドォとブロニーが待ち伏せしていました。どうやら罠だったようです。
最終決戦~エンディング
このゲームでは、「誰が」「誰に」「何をする」かの選択になります。
多少乱数の要素もありますが、「誰が」「誰に」「何をする」と、「どうなる」というのがある程度決まっているようです。つまり、大ダメージを与えられやすい組み合わせと、逆に大ダメージを受けやすい組み合わせがあるわけです。したがって、こちらが大ダメージを与えやすい組み合わせを発見して、ひらすらそれを選択すれば良いという事になります。エミュレーターならどこでもセーブで何度もやり直せますので、何度もやって良い組み合わせを探しましょう。
ブロンウィンはスドォに関節技、アッシュはステラにパンチ、セスはブロニーにサイコパワーを使うと大ダメージを与えられやすいようです。特にアッシュはサイコパワーが使えない分、パンチが強力のようです。(外見はそうは見えないんですけど・・・)
勝利すると、ステラが自爆装置を作動させます。悪人の最期の王道のパターンですね。
エミュレーターならここでどこでもセーブしないと、かなり前からやり直しになってしまいます。
ここから先はコマンド制限があって、正しいコマンドを選ばないとあっという間に自爆装置が作動してゲームオーバーに・・・。
つか、ブロンウィンは上下ジャージ着てたんじゃ?
セスはサイコパワーで扉が破れれば、と言うのでやってみたら、扉は途中まで壊れたけど開きません。
ここへ来る前に優介の部屋にとってつけたようなエアガンがあったので、どうせエアガンを使うんだろうと思ったら、「そんなものでは扉は壊せませんよ」だって。
困った。サイコパワーでもダメ、エアガンでもダメ。コマンド制限があって何度もトライできないし・・・・、といいたい所ですが、そこはエミュレーター。ステラが自爆装置をセットした所から何度でもやり直せるんですね。エミュレーターっていいね。
で、正解はサイコパワーを使った後、エアガンを使うのでした。エアガンといっても念能力を込めれば威力は変わらんがね・・・って、そりゃレイザーか。(でも、イメージとしてはそんな感じでいいみたいです。)
無事脱出に成功したブロンウィンは、越中博士から統合軍に協力を頼まれます。
というわけで、2に続く。
プレイしてみて
ま、同人ソフトに毛の生えたようなゲームですな。今だったらRPGツクールとかで作れちゃいそうな話です。シナリオも、どっかで聞いたような展開ばっかりですし(009
+ ボトムズ?)、いかにも高校生が考えたストーリーっていう気がしなくもないです。
絵はわりと上手いし女の子も可愛く書けてて良いんですけど、サウンドがよくないです。あれならむしろ無音の方が良かったような気もします。もっとも、同人ソフトならこれぐらいでも十分なんでしょうけど、パッケージソフトにするのはちょっと・・・って感じです。
あと、プロローグのマンガからしててっきり優介が主人公かと思ったのですが、プレイしてみると優介は終盤にちょっとだけしか登場しなかったのは残念です。2でもほとんど登場しなかったみたいだし・・・。というのも、こういうゲームはプレイヤーが主人公目線で読み進める上で、何の能力もないふつーの男の子を主人公にして行動させた方が感情移入できていいのに、って気がしました。
しかし、生まれたばっかりのブロンウィンが関節技が使えるのは、やはり藤原先生のおかげなんでしょうか?だったら、6人のうちブロンウィンだけが関節技が使えるし、サイコパワーよりもそっちの方がよっぽど効く、という方が面白かった気もします。でもって、実は藤原先生が最強とか・・・
最初、アッシュ&越中博士の方が悪者であるかのようなミスリードがあったのですが、WWWF側につくとソッコーでゲームオーバーになってしまうのもなんか興ざめでした。WWWF側につくと、しばらくWWWFの一員として統合軍と戦う話が続いた後、最後の最後になって、実はWWWFは世界征服を企んでいたのでした→バッドエンドの方が面白かったと思います。(2Dディスク2枚じゃ無理?)